王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

今朝も、舞子と一緒に下駄箱を張り込んだけれど何の収穫もなくて。


「また空振りか。何だかおちょくられてるみたいで腹立たしい」


舞子は眉間に縦皺を入れて、悔しそうに唇を噛む。


そんな表情も舞子なら様になる。


今までずっと空振りだけど、あたしのために一生懸命になってくれる舞子の存在は本当に心強かった。


「何かごめんね、舞子にまで迷惑かけちゃって」


「迷惑なんてかけられてないわよ。それより、そろそろ小野君に話した方がいいんじゃない?」


「そうだね……。今日の昼休みにでも話してみるよ」


小野君は休み時間も授業中も寝てばかりいる。


昼休みになれば起きるし、その時にでも話せばいい。


そんな安易な気持ちが誤解を生むなんて、この時のあたしに考えられるはずがなかった。
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