不器用な指先


そこは丁重な訂正をして、サーセンを繰り返した。


前を向けば、他人の席に無許可で座る彼氏。こちらもこちらで、教科書に集中出来ない風景だ。


いかんいかん、集中集中。そう私がイケメン彼氏にデレデレ出来ない状況下にあるのも、全ては学校に通うものの運命(デスティニー)。


「くっ、どうして実力テストなんてやるんですかね」


「お前に勉学の実力が備わっているか確かめるためだ」


「備わってないとお思いですか。無遅刻、無欠席……は、前に休みましたが。みんなと同じよーに机に――い゛っ」


演説する最中に、眉間にシャーペン攻撃を受けた。


ぐはあ、とリアクションをあげても。芸人泣かせな彼は笑いもせず。


「備わってないから、こうして勉強手伝っているんだろう。次間違ったら、芯出した先でつくからな」


鬼だ、鬼がいる。


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