満ち足りない月
沈黙は続いた。
そんな中、段々とセシルの中にあった堅いものがガラガラと崩れていた。
それは堅い堅いものだったのにそれを溶かすものがあったのだ。
寂しさと孤独、信用、そして罪悪感。
この人なら大丈夫。
誰かに話したい。聞いてもらいたい。
秘密はやがて自身に孤独を生む。
セシルには一人で抱える事が出来なかった。誰かに言わないと不安で押し潰されそうだ。
知らず知らずの内にセシルは声を出していた。
「…ごめんなさい」