満ち足りない月
唐突な言葉に驚いたのも確かだが、何より驚いたのはその言葉だった。
セシルは自らの気持ちがラルウィルに知られている事を分かっていた。
このあからさまな気持ちに。
だからはっきりと断られると思っていたのに返ってきたのは違った。
むしろ自分に心を許してくれたのだろうか。
そんな事さえ思った。
セシルは顔を上げてラルウィルを見つめた。
彼はきりっとした凛々しい表情で、初めて会った時のような全然知らない人のような顔をしていた。
そして静かに言った。