ノワール・ナイト

カッコイイ笑顔に圧されてしまい、私は結局、白と淡いピンクのドレスを着た。


「着ましたが…アルディス様が、カーテンに…」

「わかった。」


部屋から去ったメイド。

…待ってよ!2人きりにしないでよぉ…。


「ぁの…ギルバート王子?」

「ギル。
さっき、そう言っただろ?」

「ぇと……じゃ…、ギル?
こんな色のドレス…恥ずかしいのだけど?」


カーテンに隠れて顔だけ出す私に近づいて、ギルは私からカーテンを引き剥がした。


「…ね…??似合わないでしょ?」


顔を見れなくて、うつ向く私…。

だけど、次の瞬間、私はギルの腕の中にいた。


「っ…離してッ…!!」

「他の奴らには、見せたくない…。」


…!!

だからぁ…どうして、そんな台詞を簡単に言えてしまうの?


そう思って顔を上げると、真っ赤な顔のギル。


だからかな?


私は自然に顔が緩んだ。

< 11 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop