女子DEATHヒーロー

平穏?

 次の日、あたしは究極にびっくりした。

 開いた口が塞がらない。

「や。絢灯ちゃん、央太君」

 あたしの後ろの席に佐々木がいた。あれ?昨日居た?存在感無かっただけ……なわけないし。
 それもだけど、あたしたちより早く来てるのが意外。

 あたしと央太はそれぞれ席につくと、佐々木を見た。

「昨日は諸事情でサボってたから」
「あ、そう」
 ひそひそ3人で話すあたしたち。クラスの目線が気にならなくもない。
 あたしを挟んで央太と佐々木が話してるように見えるのかも。……見えないか。あたし横向いてるもん。
 佐々木はあたしをガン見してるし。ついでにボディタッチまでかましてくる。
 セクハラで訴えられるだろうか?

 マジでやめて。オーラを出していると、央太があたしの項を突っつく佐々木の手を叩いた。
 さり気なく。自然な感じで。
 意外と紳士だ。

「っつーかお前、佐々木だろ?普通席は俺と絢の間だろ」
 あたしは央太の足をみんなから分からないように踏んだ。央太はあたしを時々《絢》って言う。今言ったらいけない時だから!……遅いかもしれないけどね(泣)
 央太はそれに気付いたのか、バツが悪い顔をした。

 話を戻すけど、央太は佐伯であたしは鈴木。佐々木は佐々木。出席順にいくと、央太・佐々木・あたしになる。
 央太のくせにそこを疑問に思うなんて……。
 一応、あたしは教室来てから席の確認したからこの席で間違いなかったんだけど……。

「センセに頼んで後ろになった」
「なんで?」
「いつでも女の子を視姦出来る位置に居たいし♪」

 佐々木はあたしの顔を覗き込んで言った。……不純すぎる。女の子をそんな目で見るな!

 あたしはあたしの髪(ウィッグ)を触っている手をつねった。他のみんなに分からないように。

 そんなことより、そろそろ本気で視線が痛い。
 地味な女の子を挟んで談話する美形2人。あの地味暗いの何者だよ!みんなそう思ってる。

 あたしはこんな状況望んでナッシングよ……。
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