女子DEATHヒーロー

接吻

 さっさと寮に戻ろうとすると、前方に人影が。
 葉月センパイの仲間さんが戻ってきたのかなぁとか思ってよく見ると、拓兄だった。

 何で来たんだろ……?

 遅かったから心配になってとか?
 ……拓兄に限ってそんなことないか!

「拓兄!何でいるの?」

 ちょっと遠くの拓兄に聞いても、答えは返ってこない。さっきよりオーラがハンパなくなってる。怒りオーラ?
 あたし、なんか怒らせるようなことしたっけ?

「央太、拓兄呼んだ?」
「いや、呼んでない」

 だよね。央太もかなり驚いている。拓兄の今まであんまり見たことないオーラだと思う。
 なんて言うの?拓兄はこんな、てめぇら殺してやんよ、あぁ?みたいなオーラは出さない。と思う。
 いつもの喧嘩の時は、とにかく冷たい・突き刺さる・空気が重い感じのオーラだもん。

 何で!?

 そうこう考えているうちに拓兄はあたしの前で止まった。

「絢」
「な、なに?」

 こわ。
 なになになになに!?

「どうだった」
「え、あ、一応、葉月センパイと話はしたけど……」

 冷や汗出てきた。拓兄の顔が見れない。

「葉月に何か言われたか?」
「何かって?」

 何かって……話はしたから何かしらは言われた。拓兄の言う何かが何かは知らないけど。


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