君に染まる(前編)


「黙れ。俺が消させねぇ」



「…そんなの有りなんですか?」



「有りも無しも、決めるのは俺だ」



そんな無茶苦茶な…。



「とにかく、そういうことだ」



あたしの顔を覗きこみ、



「お前はもう俺の女だ。
諦めて言うこと聞け」



先輩は笑った。



そんな先輩にどきどきしてしまうこと。



顔をそらせないでいること。



その理由は…もう分かってる。



分かってるけど…
恥ずかしくて言えません…。






























< 147 / 337 >

この作品をシェア

pagetop