手のひらの終焉

ナカマ

「リャウカだ。

リャウカが来たよ!見てよ、スクセ」

 地面と同化するように、砂の窪みに低く張られたテントから、

スクセは頭を出した。

「中入ってろ、イズミ」

 騒いでいた、イズミと呼ばれた子供は、

背中を引っ張られて、ほとんど放り込まれるように、テントに戻された。

「水飲んでていいから」

 子供だし、砂漠に不慣れなハズだから、

ここへ連れてくるのは無謀だと思っていたが、誤算であった。

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