モラトリアム

―街―

ふと、
アタシの目の前に足が止まる。

この
白くて少しぽちゃっとした足は……


「京子。遅い」

「ご……ごめ……はー、走ったら疲れた」


アタシはイヤホンを外して、ジャケットのポケットにオーディオを突っ込んだ。


立ち上がって、
お尻をパンパン、と少し払う。
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