金星に帰る


薄明かりの中、シャツのボタンを全部留め終えると、ジャケットを羽織った。

アカネはベッドの中で、規則正しい呼吸を続けている。


もう完全に、夢の中だろうか。


俺はフローリングの床に座り、タバコを半分だけゆっくり吸った。

小さなテーブルの灰皿に、吸殻を残す。


少しだけ、でも確かに俺が存在した証明。


そう考えて、女々しい自分の思考に苦笑いした。










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