先生は私の青春でした
佐藤先生は、大人の女って言う感じで年齢的にも見た目的にも先生とすごくお似合いだ。


佐藤先生は友達感覚で喋れる先生で、みんなのお姉さん的存在だった。


私も、いつも生徒の事を考えて真剣に叱ってくれる佐藤先生の事を信頼していた。

でも、だからこそ佐藤先生にだけは負けたくないって勝手にライバル視していた。



(私みたいな子供が佐藤先生に勝てるわけないよ…)


今まで舞い上がっていた自分が馬鹿らしく思えた。



授業が終わってもなんとなく帰る気がしなくて、教室で暇していた。


「田中さんどうしたの?元気なさそうに見えるけど」



「先生…。」


私が一人で教室に居ると、佐藤先生に話し掛けられた。


(なんで今会うんだろう…)



1番先生に会いたくなかった。
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