kasiraな私
「今日は幹部会がありますから。今回はちゃんと出て下さいよ?」


「あぁ~?めんどくせ」


「こんな組長じゃ組員も悲惨ですよね」


いちいち俺に毒付く三枝。


そう言っても俺はコイツに散々助けられたりもした。


藍の事だってコイツが居なかったらここまで育てられなかったかもしれない。


まぁ・・・俺の相棒って事だな。


「毎日言ってるけどな。俺にもしもがあったら・・・」


「分かってますよ。お嬢が跡目を引き継ぎ、私がすべてのサポートを致します」


「そ。それ」


いつ死ぬか分からない俺の職業。


俺の跡目はもちろん藍だ。


常識外れな事も分かってる。組長の次、成り上がるのは若頭の三枝のはずなんだ。


でも、三枝には跡目はやれねぇ。


藍に俺が生きた道、美穂が見た俺の背中を感じて欲しいんだ。


「毎日遺言、言ってて悲しくないですか?頭」


「うっせぇ!三枝!倉庫から臼出せ!それと・・・あれ、付くやつ」


「杵ですか?」


「そっ」


むしゃくしゃした時は餅つきだ。


「・・・またですか?」


「男は・・・黙って」


「用意する。ですね」


餅つきってのは、発散出来ない力を放出出来ると言うか。


俺にとってのストレス発散方法だ。


そのストレスってのが・・・娘に男が居るかもしれねぇって事なんだが。










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