kasiraな私

よだれとくま

俺はちんちくりんの面白くもねぇ~組長との思い出話につき合わせられ、仕舞いには眠気に逆らえず、一区切りした所で、寝ようと組長室へ向かった。


組長室のソファ。


あれは寝ごご地良かったな。


昼間の昼寝でそれに味を占めた俺は今夜の寝床は組長室ってわけ。


暖房を付け、少し薄い毛布をかけて俺はソファで寝に入った。


「何がタコだよ?さすがちんちくりんだぜ」


あいつの嬉しそうに組長の話をする顔を思い出して、何故か毒づいた。





しばらく寝てた俺だが、暖房をかけっ放しって事もあって喉が渇き、本宅へ水を飲みに起き上がった。


「さみぃ~・・・」


本宅へ続く廊下を身を縮こませて、早歩きで本宅へ入った。


キッチンの電気を付け、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出しコップへ注ぎ、一気に喉を潤した。


「かぁ~。こういう時の水ってうめぇな」


喉も潤い、出したペットボトルを冷蔵庫へ戻し、


「さて、戻るか」


と思った時。


がたんっ!


と2階から大きな音がキッチンに響いた。


「何だ?」


泥棒か?それともどっかからのカチコミか?


そんな事を思って、取り合えず2階に足を向かわせた。


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