ミッドナイト・ブルー

2nd

手を、繋ぎながら車に戻った。
車に乗り込むと、
「あんちゃん、冬の休みはどうするの、予定なんか在るの」と、聞いて来た。
「俺は、今年ちょっと面白い事に挑戦してみないかと、声を掛けられているからそれに向けて車の調整と、体調管理かな」
「どんな事する気なの」
「くだらない、何て言うなよ」
「言わないよ」
「それなら言うけど、警察にばれるとやばいんだけど愛美なら良いでしょう。12月30日夜中東名高速東京バリアーから出発して、九州の一つ目の出口までの往復の時間を計るんだ。」
「そんなのに出るんだ」
「あっ、ばかにしたろ」
「あれ、馬鹿にされないと思ってたの、そんな危ない事して何になるの」
「何にも無いよ。誰からも褒められ無いしパクられたら自分持ちだし、そうだろうな判らないのが本当だろうな」
「そこまで判ってるなら、何でそんな事するの馬鹿見るのはあんちゃんだよ」
「愛美には本当の事言うよ。まだ、誰にも話して無いんだけど、俺もそろそろいい年してと、言われる頃じゃないか、何をするのももう無茶なんて出来ない歳に成るわけだそこで、区切りを付けたいんだ。このまま何もしないで心の中に燃え粕が燻った様な状態でしたり顔の大人に成りたく無い、何かに確かに燃えた実感が欲しいそれたけさ」
「だったら、もっと他に有るでしょう何でそれなの」
「これしかなかった。燃えられる物が、スピードに魅入られた人は恋人も作れない作っても上手く行かないって、言われてるんだ。だから余計に早くも無いけど、この位で卒業しないと、何時までも出来ない気がするから」
「何だか判ったような判らないような、じゃあ、それを思いっ切り頑張って来て、そしてどんな事があっても必ず元気で帰って来て 絶対だからねそうしないと許さないから」
「判った、必ず帰ってくる」
「約束だからね」
「うん、」
「あんちゃん、何かオススメの音楽無い」と、言うので車のエンジンをかけ音楽を流しながら車をゆっくりと出した。
俺達の、乗った車は箱根の旧道をくだって行き。
ゆっくりとしたペースで流れる黒い風景を見ながら海沿いの道を鎌倉に向かって走って行く。
江の島を過ぎた辺りで、愛美は眠くなったようで、俺は道路脇に車を止め愛美の座っているセミバケットシートのリクライニングダイアルを回す為に、自分のシートベルトを外し、
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