女王様とお調子者 **恋の花が咲いた頃**

「あ~マジ腹減った!あれ?龍之介は?」

ドカッといつものように、向日葵の隣に座った鈴木が言う。


「佐伯くんなら、小野さんとどっか行ったよ」

「小野…あのぶりっ子女か…龍之介も災難だな」


顔をしかめて言う鈴木。

やっぱり小野は男子にもそう思われてるらしい……。


『本命から貰えないあんたも大分災難だけどね』

「なっ…里中何言って…!」


あたしの言葉に分かりやすく慌ててる鈴木。


「え!智也って好きな子居たの!?」


初めて聞いた!とでも言うように言う向日葵。

本当に鈍い。

こんなに分かりやすいのに……。




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