空の軌跡、夢の欠片
『煩い・・・敵は・・・!?』


各モニターを見ながら、対装機用のセンサーを確認し、距離とポイントを読み上げ、全身の力を入れる。 


装機は特殊スーツにより身体に微弱電流を流し、体の動きをトレースしながら動かす事が出来る為力の加減も伝わる様な仕組みになっている。 


少女の力を受けた武骨な機械人形は力強くバーニアを吹かし空間を走る。 


暗闇に光る敵バーニアの軌跡を感知すると、少女は軌跡を追い掛けながら奇声にも似た叫びをあげた

彼女の乗った装機はヒートソードを構え敵装機を追い掛けた。 


敵装機を捉えて振りかざすと2つの装機の動きが止まった。


警報がなり、モニターから教官の声がする。 


『月夜野・・無防備過ぎるぞ・・相手が重装備ならおまえはやられていたぞ?』


少女はモニターをみながらつぶやいた。 


『遠野ソラなら・・・同じ事をした・・・装備は確認していたから近づいたんだ・・・会いたい・・・あなたがいた世界・・』

遠野ソラ。 

一年前に宇宙で国際宇宙ステーションエデンを守り、装機共々還らぬ人になった・・・


『私は・・あなたにただ逢いたい・・・』

少女はモニターをただ茫然とみながらつぶやいた。 


宇宙に行ったら私は、あなたに・・・逢えるきがする。


< 5 / 6 >

この作品をシェア

pagetop