ただ…抱きしめて
愛するということ
国道の停車帯にパトカーが止められている。


後部座席に座っている、茉葵と優人。


交通課の警部から、実況検分を受けていた。


しかし、状況をいくら聞かれても、答えられずにいる。


覚えているのは、白い視界の中で聞いた急ブレーキの音。


そして、身体が宙を舞うような感覚だけ。
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