スキ、だけどキライ
カキーン
相手のバッターが打ったボールは高々と上がる。
この打球は‥入らない。大丈夫だ。
レフトとサードがボールを追っかけていく。
『アウトッ』
ぶつかりながらもなんとか捕球。
バックが颯太を助けている。
みんなが同じ夢を持って、その夢を颯太に託している。
-----颯太、頼む。
-----俺達に夢を見せてくれ。
-----みんなで行こう、甲子園に。
カキーン
ドサッ
みんなの言葉がいっせいに消えた。