【短編】恋多き男くんっ
そっと振り返ろうとした瞬間。
優しく後ろから抱きしめられた。
……え。
「ちょっ、蓮くん」
「こっち見んなって」
は?
「何で……ってえぇ?」
「ばっ、やめろ」
手を解いて振り返ってあたしは口をポカンと開けた。
蓮くん……顔、真っ赤。
すると蓮くんは真っ赤な顔であたしを睨んだ。
「……~っ。めぐりが意外な事言うから~~」
そう言って蓮くんは乱暴に自分の胸にあたしの頭を押し付けた。