姫と竜 *王子が誘拐*
王女は気にせず無視して続けた。
「ファンタジーの定番でしょ?でも嫌よ。竜の嫁なんて、死んだ方が まし。」
『家族が死んでもよいのか?』
「自分が死ぬより辛い 思いをするよりマシでしょ。未練が残らないようサクッとやって。」
『……』
「あら出来ないの?死ねと言う割に臆病なのね。」
『……』
黙り込む竜を見て王女は嬉しそうだった。
「幻滅した?」
(…これで嫁に欲しいなんて思わないわよね。)