ストーカークラブ
「寝てたよ〜! 爆睡してたな〜。ゴメンゴメン!」


 それにしても、順と美奈子は相変わらず俺の行動を全て把握したがる。


「本当に寝てたの? 他の女と一緒じゃなかったでしょうね?」


 更に美奈子が口を尖らせ聞いてくる。本人はかわいく見せたいのだろうが、余計不細工に見える。


「まあまあ、深い眠りに付いていると、誰だって携帯の音に気付かない時あるんじゃないかな! 美奈ちゃん、大丈夫だよ! 信太君は美奈ちゃんが好きなんだし、信太君の恋人は美奈ちゃんだけなんだからさ!」


 その時、順が、あの恨めしそうな顔で、信太をじ〜っと見てる事に気が付いた。
 何だ、あいつ?


「そうよね。気を取り直して、もう一杯ビール頼も〜っと」


 どうやら白石さんの説得で、美奈子の機嫌が直ったらしい。

 しかし白石さんが話した後、俺に対する順の視線……一体何を考えているのだろうか。順にとって腹が立つ様な話しなんてしてないしな。

 しかし、それが始まりだった事に、この時の信太は気付くはずもなかった。

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