ワタシが殺した




私の、一番、恐れていたことが…




ギュッ


「…大丈夫、大丈夫だから」




伊織が細い腕でキツく私を抱き締める。




「…っ、伊織っ!」




彼女のやわらかな栗色の髪が目の前にある。




私は涙が止まらなかったけど、伊織は決して泣かなかった。





バタンッ!






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