幸せな結末
「何でそんなことをする必要があるんだよ」

そう言った一也さんに、
「お願い！

早くしないと、美香ちゃんが…」

「あいつのことなんて俺は知らねーよ。

出て行ったのはあいつの方なんだから」

面倒くさそうに言った一也さんに、
「じゃあ、美香ちゃんの子供もどうなってもいいって言うの！？」

私は言った。

「えっ…？」

そう聞き返してきた一也さんの声はかすれていた。

「美香ちゃん、お腹の中に赤ちゃんがいるのよ！？」

「ちょっと待て、それとあいつの家出と何の関係があるんだ？」

一也さんは訳がわからないと言う顔をして聞いてきた。

「さっき、一也さんのお母さんから電話があったの」

私はさっきまで一也さんのお母さんと話をしていたことを話し始めた。
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