妄想な彼女



「美緒、さっき熱計ったら…
なんとぉぉぉっ!!」


河辺は人差し指を前に出しながら叫ぶように言った


「41度もあったんですっ!!」



よっ………


41度ぉぉおおぉ!?



「死ぬんじゃねぇのっ?」

「―かも。ですね…」


なんかこの人、超・冷静に言ってますけど?


「心配じゃねぇのかよ?」
「心配に決まってるじゃないですか。」


一瞬だけ、不安そうな顔をしたように見えたけど、次の瞬間しれっとした顔で河辺は言うと、俺の方を睨んだ



「いくら私達が何とかしたいと思ってても
一番共演時間が多いのは先輩ですし。
いざとなったら先輩しかいないんですよ?」

あの…プレッシャーかけないでくださいよ…




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