妄想な彼女


「この間言いましたよねっ?
あるフレーズが思い浮かんでそれから物語を完成させたって!」


そういえば…そんなことを…


「そのパァッと浮かんだフレーズがこれですっ!」


バンバンと台本を叩く


「や、破れる破れる…」



すぅ…


『もう…忘れてください。
もし、アナタの心に私がいるなら…心の底から、忘れてしまってくださいっ…』



や、やっぱスゴい


空気が一瞬にして変わった



完全に、円城の顔は恋に苦しむ女の顔だった…



見てるだけで胸が苦しくなる…そんな表情…



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