加納欄の噂 シリーズ20
その時、1人の婦人警官があたしの前に来た。

「あの、聞きたいことがあるんですけど」

そのお友達らしき人達は、こちらの様子を伺っている。

「なにか?」

陰で、何か言われてるより、面と向かって言ってもらったほうが、よっぽど楽だった。

その婦人警官は、あたしを見、大山先輩も、チラッて見ると。

「お二人が、付き合ってるって本当ですか?」

と、聞いてきた。


ハ、ハァ???


何を突然……。


「ホントなんですか?」


……大山先輩のこと、スキなのかな(__)


あたしは、大山先輩を見た。

大山先輩は、ポーカーフェースを気取って、何にも言わない。

「そうですよ。私と、大山先輩、付き合ってますよ」

あたしは、その子に言い切った。

その子は、少し悲しい表情を見せた。

「でも、昨日別れましたけどね」

あたしは、無表情で答え、その場を離れた。

その場にいた、大山先輩、婦人警官、祥子先輩が、固まった。

「お、おいっ!」

大山先輩が、慌てて、あたしを追おうとした。

「本当ですか!それなら、私、立候補してもいいですか!!」

婦人警官が、あたしの背中に言葉をぶつけた。


立候補って……(-.-;)


「どうぞ」

あたしは、クルリと振り向き、その子に、はっきり言い切った。

「私と大山先輩は、何の関係もありませんから。ただの、尊敬している、仕事の先輩ですから」

大山先輩を、見つめ、はっきり言い切った。



−おわり−




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