いちごキャラメル

勇気






いつもなら




家に直行だった。





でも、今日だけは




どうしても家には行きたくなかった。




理由は分かんない。




ただ、自分の足がある場所へと




ただひたすらに向かっていたんだ。









―――キィィィィ




古びた扉を開けて




ぁたしは屋上に出た。




今日は晴れ。




雲ひとつない、まるで




真っ青な海みたいな空だった。







ぁたしは座ってただ空を眺めた。




昔はこんなことしなかったのに。




この前のひまわりを見てからかな?



自分と正反対の



純粋な空が好きになっていた。



誰もいない屋上で



ぁたしはただ空を見上げる。








ここは



心が透明になって



唯一素直になれる場所に



なっていったんだ。






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