君へ。

No.34



―お願いです。

君の為に、私の為に、

時間を止めて下さい....




























「・・・陸?」

「凛!やっと目覚ました!!」

「陸、は?」

「・・・」

「なぁ、杏!陸はどこ行ってん!」






















目を覚ましたら、

病院のベットの上で。

隣にいた陸は

どこにもいなかった。






















「陸君、な」

「おん」

「集中治療室におんねん。」

「・・・え?」





















手にあった温もりが

だんだんと冷めて、

陸の温かさは

すっかり消えてしまった。






















「さっき、倒れてん。」

「なん、で?」

「陸君が凛背負って、此処に連れて来てくれたんよ。」

「陸・・・が?」

「おん。たぶん、凛の事を思って連れてきてくれたんやと思う。」





















堪えてきた涙が

目から溢れ出る。

何度 唇を噛み締めても、

涙は止まらない。






















「陸ッ・・・」






















失いたく無い。

一生 傍に居たい。

初めてそう思った。

< 34 / 46 >

この作品をシェア

pagetop