【完】キスミーアゲイン
…実際は、あまりの激痛に起き上がることなんて出来なかったのだけれど。
「…っぅ、」
な、なんだこの痛み。ぎっくり腰のおばあちゃんになった気分だ。
痛い痛いとは思っていたけれど、まさか起き上がれないなんて。
声も出ないほど痛がる私を見て、ユキさんは少し呆れたような顔をして、私の腰に手を回した。
「起き上がれねぇみたいだな」
「…はい…」
「ま、メシは昴か巧に何か買ってこさせるけど、…お前が裸のままじゃマズいよなぁ?」