意地っ張り+意地っ張り
でもよく考えてみたら、今は彼女がきてるんだから直接渡さなくてもいいじゃないか。


直接渡さない=和馬と会わない


…やったね。


しかしその思考を美瑚さんが読み取ったのか、とんでもない事を言ってきた。


「それでね、雛ちゃん。ノートは雛ちゃんが直接返してくれないかしら」


………はい?


思考が止まるのは余裕だった。


「い、いやだな~美瑚さん。今あいつの部屋には彼女がきてるんでしょ? そんなラブラブな空間の中にあたしが入ってったら、KYだよ?」


自分でラブラブと言っておきながら若干イラッとした。って、なんでイラつかなきゃならないの? 気のせいだ気のせい。


「雛ちゃんが直接返した方が、あの子も喜ぶと思うの。それに、せっかく雛ちゃんが来てるのに他の女の子と遊んでる和馬の方がKYよ?」


そうなの? いやいやそんな…。それより、今の美瑚さんの発言が妙に気になるんですけど……?


いつまでも渋っていると、美瑚さんに背中を押され和馬の部屋へと続く階段の前までやってこさせられた。


これはもう…いくしかないのか……。


不本意だけど覚悟を決め、ゆっくりと階段を上っていった。







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