彼とあたし-もう1人の彼-

彼の存在

あの日からまさの周りに
うろうつく桜子。




休み時間になれば
毎日会いにきて笑顔で話す…。
まるで昔の自分みたい。





まさはたまに微笑む…。


あたしだけの笑顔だと思っていたのに。




もうあたしの笑顔じゃない。
桜子だけの笑顔みたい。





もしまさが桜子が好きなら
あたしは素直に引く。





「ま~た来てる」
「…好きなのかな?」
「どうだろうね」




倖は苦笑いで2人を見つめる。




でも想像するんだ。
2人の姿を…。


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