★悪魔と妹★




私の半分ほどの大きさのそれは、対極で弧を描くようにグルグル回りながら他の魚を片付けていった。



私が目を丸くしていると



「アレは海竜だよ☆
ずいぶん小ぶりだけどね♪」

お兄様が説明してくださる。




海竜は鮮やかな赤と緑で長い尾をひらひらと靡かせている。




口に入れる魚がいなくなっても二匹の海竜は互いの尾を追うように回り続け、その回転で店の中心に大きな渦が出来、




(巻き込まれる!)
そう思った途端にそれはグッと収縮した。




中央に浮かぶガラス球を手に取り



「これでさっぱりいたしましたね」



シモン様は元の箱へそれを納められた。




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