*エトセトラ*
「いや…これはちょっと…」

いくらモノは良くても、これは結衣のイメージに全然合わない。派手すぎる。

顔をしかめる俺に、店員がまた質問してきた。

「どのようなタイプがお好みですか?」

「うーん…」

どんなって言われてもなぁ…。

「もう少し上品な感じで…」

「ではこちらはいかがですか?」

「うーん…ちょっと違う」

「ではこちらは?」

「うーん…それも違う」


店員が次から次へと出してくれるが、どれもしっくりこない。
はっきりとイメージを伝えない俺のせいでもあるが。


もう他の店に行くか…と諦めかけたその時。

ガラスケースの隅で控えめに輝くリングが目に入った。


「あれ、出してくれませんか?」

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