*エトセトラ*

オタクの悲劇

米倉卓夫、18才。

僕は今、恋をしている。




「米倉君?」

「……?」

「ハイ、プリント落ちたよ」

「あ、ありがと…」



廊下を歩いていた僕に、うしろから声をかけてきた女子。


その女子は、僕が気付かず落としてしまったプリントを拾ってくれ、「どういたしまして」と、ニコリと微笑みながら去って行った。


僕の前に天使が舞い降りた瞬間だった。





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