君の背中に

それぞれの後悔

なにやってるんだろう。
自転車にまたがりながら涙をこらえる。

振り返ったら家に入る
伶くんの背中が見えた。

嫌われたかな…
それなら今伝えていればよかった。

後悔だけが頭の中をぐるぐる回っている。


「馬鹿じゃないの?」

自転車を走らせようとしたその時。
里央の声がかすかに聞こえた。

振り向いても誰もいなかった。
気のせいだったかな。


家までの寒い道のり。
涙に風が当たって冷たい。


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