〜初恋〜アナタに溺れる

もう一度…

猛と一夜を共にした。

やましい事はなに一つないけど、私の部屋で同じベッドで互いの鼓動が聞こえる距離にいた。

それは紛れもない事実。

なんてバカなことをしてしまったんだろう。

健哉と別れたその日のうちに、異性を部屋に入れるなんて…

いくらなんでも浅はかだ。


寝息をたてる猛の顔を見て、初めて後悔と罪悪感が沸き上がる。


絵里香に合わせる顔がない。

同時に…

健哉のしたことを責める資格もないんだと思った。


私にも非があったのかもしれない。


もっとちゃんと話してれば良かった。

健哉の悩みとか、苦しさをもっと分かってあげれば良かった…


猛に再会してからというもの、頭ん中は猛一色だった。


結局は自分の蒔いた種。


自業自得…まさに私にピッタリな言葉。


健哉…ごめんね。


ずっとそばにいたのに、何も気付かなかった私を許して…


あなたの幸せを祈ってるから。



健哉、ありがとう。





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