〜初恋〜アナタに溺れる
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病院へ行くとすでに麻乃の姿ななかった。

退院なんか聞いてねぇ。


昨日は確かにいたんだ。

なのに…なんで今日は空室になってるんだ?


俺は麻乃の担当だった看護師さんを探した。


「あのっ、看護師の本村さんは?」


近くを通りかかった看護師さんに声をかける。


「え?あぁ、楓ならナースステーションに…あなた確か…」


「どうも。」


お礼を言って、ナースステーションまで急いだ。


あ、いた。

「本村さん!」


俺の声に一瞬ビクッと肩を震わせて、視線を動かした。


「あ、猛くん。ちょっと待ってて。」


制服のポケットから何かを取り出して、俺の前に差し出した。

「これ。麻乃ちゃんから預かったの。猛くんと、絵里香ちゃんが来たら渡してって…」


何も書かれていない、淡いブルーの封筒を受け取った。


「あの…麻乃は?」


少し気まずそうに目を逸らして…

「今頃は空の上…かな?」


って…

は?どういうことだ?


まさか…

「…し…っ…しん…「違うわよ。飛行機。彼女、一からやり直すんだって…そう言ってた。」


やり直す?


なんだよ…それ。


記憶は?





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