犯人ゲーム



「当然過ぎるんだよ。その思考は」


考えても見ろ。光二は続ける。


「『犯人は女性』しかもそのうちの一体は藍原が撃った。それだけを見ればどうしたって犯人は残る三体の内のどれか。そう考えは行き着く。でもそれは誰もが思い付く」


「……」


「もう人が二人死んでるんだぞ?死人が出るこのクソゲームがそんな単純な思考でゲームクリアになると思うか?」


「なら、光二は犯人がマネキンじゃないって言うのかよ」


「そうは言わない。しかしだな……」


「こーじは多分、クラスメートの中に『犯人』がいると思ってるんでしょ~?」


ソファーに寝転び、天井を仰臥(ぎょうが)しながら望美が言った。


「なんだよ、それ…」


陽一は絶句しながらも望美に目を向ける。


しかし望美は無表情にただ暗闇を眺め続けた。


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