【完】君の笑顔





差し出された袋を見て、不思議そうに首を傾げる岡本さん。


何も答えず、ニッコリ笑ったままの僕からゆっくりと袋を受け取り中を覗く。




そして、中を見た瞬間あ、と口を開けて容器を取り出す。



「アイス?」


「食べたいって言ってたから。
さすがに勤務中にアイス買いに……はマズいから終わってからさっき行って来たんだけどね」



清水先生からも許可を貰えたし。


なかなか貰えないアイスOKの許可を貰えただけでも良かったのに、やっぱり岡本さんは少し不服があるそうで。




「コレ、甘くないじゃん……」


と容器のパッケージを見て呟いた。



「熱出た時くらい買ってあげようかなって思ったんですけど、それが原因で今発作が起こったら危ないなって思ったんで」



できるなら岡本さんの要望通りのアイスを買ってきてあげたかったんだけどね?



今、熱を出して体が弱っている時に発作が起こったら、かなり危ないから。







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