光の姫は何を見る

「そんな落ち込まずに根気よくやれば出来るよ」


落ち込んでいたらいつの間にかあたしの背後にいた青髪の少年に声をかけられていた。


彼は青川 水乃(ｱｵｶﾜ ﾐｽﾞﾉ)。いつもﾆｺﾆｺと微笑んでいるお兄さんみたいな人。歳は同じだけど落ち着いて見えるからそう思うのかも。


「そんなこと言われたって出来ないんだもん」


プゥと頬を膨らませ拗ねたような顔をしていると後ろから人を馬鹿にしたような声がした。


「そんな顔してても可愛くねぇつうの」


この声は…！


なんとなく予想をしながら後ろを振り向くとそこには予想通りの赤髪が立っていた。


「赤井 火威児(ｱｶｲ ｶｲｼﾞ)！ あんたは毎回毎回あたしを馬鹿にして…」


あたしは席を静かに立ちながら赤井君に対して怒鳴りつける。


そんなあたしを見てミズノ君と碧山君はアワアワとしていた。