たった一人の親友へ
二人でめいいっぱい遊んだ後

砂浜に寝転びながら、翔は語り始めた

「実はさー、この前ゆいから連絡があって…

俺は話なんてないって言ったんだけど…ゆいがあまりにも話したいって言うから会ったんだ。

そしたらゆいさぁ…
謝るどころか、翔サイテーとか言い始めて。
浮気の一つくらい許しなさいよ!って。

普通そんな風に言う!?

俺びっくりしちゃって

ゆいってもっと大人しい子だと思ってたから。


まぁそんなこんなで言い争ってたらさ

ゆい泣き出しちゃって
“翔、好き、大好き”って一言。


はい!

翔くんやられちゃいましたぁ。その涙に…


でもさ、思い知らされたんだ。

俺ゆいと別れてから、本当寂しくて

一言でもゆいと喋っちゃったら決心つかない気がしてた…

だからメールも電話も無視してた…

でも今回話し合ってゆいのこと本当に好きだって自覚して…

俺、ゆい以外の女って考えられないんだ。

だからもう一回頑張ることにした。

ゆいにはまだ伝えてないんだけどさ
さなにはちゃんと伝えたくて」





何それ…全然傷心じゃないじゃん


あたしは勝手に裏切られた気分になって


バカで浅はかなあたし




< 147 / 265 >

この作品をシェア

pagetop