たった一人の親友へ
退院後も友香は

相変わらず母の期待に答えようと毎日必死に勉強してた


あたしが母から逃げている間、友香はあたしの代わりに母と向き合ってくれた


あたしの中学校生活が充実してきた頃

友香はあたしに言った




「お姉ちゃんは楽しそうでいいね。友香は学校を楽しいと思ったこともないし、何にも楽しくない。
友香は何のために生きてるの?
ママのため?
それともお姉ちゃんのかわり?
ねぇ。お姉ちゃん…
あたし自由に生きたいよ。助けてよ」





友香の必死のSOSだった





それでもあたしは母と向き合うことがとてつもなく怖くて


また拒絶されるんじゃないかって


まだどこかで母の愛情を求めていたのかもしれない






結局あたしはまた友香のSOSを

見てみぬ振り



そして

「友香は幸せだよ。お母さんに愛されて
あたしには今本当に大事な友達がいるから。
もう家族なんて捨てたから」

その言葉がどれだけ友香を傷つけたのかも知らず


あたしは軽く友香にそう言い放ったんだ



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