たった一人の親友へ
お医者さんの言葉

「友香さんは心に大きな闇を抱えています。
家での様子はどうでしたか?」

母はその質問に
「明るいとても良い子ですよ。
私の言うこともちゃんと聞いてくれるし、素直な子で…
何でこんなことになってしまったのか。」


そういって涙を浮かべる母は

どう見ても偽りの姿にしか見えなくて。



あたしも翔に会うまでそういう方法でしか人と向き合えなかったから分かるの

お医者さんは何かを察したのか、それ以上何も聞こうとはしなかった




「これからはカウンセリングを受けてもらいます。
それから不眠症や拒食症の傾向が見られるので薬の投与も必要になります。
とりあえず2週間ほど入院してもらって、退院はそれから考えましょう。
くれぐれも友香さんを責めたりしないで下さいね。」




そんなにひどかったんだ…。


それが友香の症状を聞いたとき、初めに思ったこと



あたしの中の友香は

強くて

素直で

良い子



でも違ったんだね

あたしは何度も何度も友香からのSOSを受けてたのに

現実から目を背けてた




あたしより辛かったのに


あたしより苦しんでたのに







あたしは自分の方が辛いなんて勘違いしてたんだ




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