蒼の教室
この教室の窓際の一番後ろの席が私の居場所だ



沢木龍一 さわきたつき

私の名前 男の子みたいであまり気に入っていない


顔は男好きされるようである

友人と呼べるものはなく むしろ嫌われているような怖がられているような

だから彼がなぜ話しかけてきたのか
少し理解し難い



つらつらと小説に戻り集中する直前

また彼がはなしかけてくる



沢木…りゅういち?

違う たつき


ちょっとむっとして返事を返す

かっこいいね

…はい?

嫌味かな それは


俺ね 紡木あかりっていうの なんか女の子みたいでしょ?だから沢木の名前羨ましい


どういう字?



明るいの明

きっぱりと言葉を発する



紡木…あきら


へ?



あかりってあきらとも読めるよね

きょとん と目を丸くしてから彼は微笑した
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