crystal love
「あなたたち、本当に
よく似てるわね。」

私達を黙って見ていた
母が笑みを浮かべ言う。

「何が?」

似てる箇所に因れば
相当問題がある。
全く以って喜べない。

「話し方とか・・・。
そうね。タイプがそっくりね。」

エリスまで言い出す始末だ。

「ええ。でも、ディオナは
悪戯なんかしないわよ。
ジェスは、本当に、エリスと
ディオナの間の様な子。」

母が言う。

「全くだわ。二人そろったら
悪ふざけが過ぎるのよね。」

先日の電話を思い出し
同感の意を述べれば

「そんな事ないわよね?」
「な?」

二人は声を揃えてシラを切る。

「どーだか。第一、私は
彼のように我が儘は言わない。」

そういえば、

「うーそだあ。」
「そんなこと無いわよ。」

家族から返り討ちに合い
妙に立場がない。

「言い出したら聞かないから。
ディオナは、我が儘ってよりは
頑固なのよ。お姉さんは。」

エリスが、一人前に、
私を分析して、コメントする。

「ああ、思い込みが激しいな。
ディオナは。」

ジェイドまで
・・・コイツにだけは
言われたくないんだっ!

 
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