リアルな彼氏

―――――

私はもう何も考えていなくて、思うままに透の家まで来ていた。

近所だから、小さい頃はよく遊びに来ていたけど、あれからは全くという程接点が無かった。





…ピーンポーン

「と…透?私、えっと、優莉だけど…。」


息を切らしながら、透の家のチャイムを鳴らす。

落ち込みすぎて馬鹿な事を考えていないかとか考えていたら、『何、優莉…?』と機械に通された、懐かしい透の声が聞こえた。

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