南極2号
終演の刻(とき)
悪化しそうな流れがひとまず納まったみたいなんであたしは盗撮タイムを打ち切った。

そして…

"ぐびぐびぐび…ごくごくごく…"

「ぷはぁ〜旨い…何の心配も無くなった時のビールってサイコーやね」

別に心配が無くなった訳じゃないが、真っ昼間から飲んでるんだ…それなりに大義名分は欲しい。

「それよか…いつの間にあんなの仕込んだん?」

と良治に詰め寄ると

「アレもダメ、これもダメじゃあな…科学技術の発展には自由な選択肢を残しとかなきゃ…だからお前がビール飲んでる間にせこせこと…」

こっそり隠れてやった訳ね
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