秘密の★オトナのお勉強②
「たーけーるー」
「何?」
「どうしてあたし達がここに連れて来られたのかを、五十文字以内で説明して!今すぐ!!」
あたしは隣に居る猛の襟元を握り締めると、ぶんぶんと振り回す。
…猛の目が回り始めている事は、知らないフリをして。
「どーうーいーうーこーとー!?」
「姉ちゃん凶暴すぎだろ!光輝くんに呆れられるぞ!?」
―――光輝。
この言葉が聞こえてきた瞬間、あたしの手からゆっくりと力が抜けていくのが分かった。
どうしてだろう。
やっぱり貞永の名前を聞くと、胸が痛くなるよ。
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