秘密の★オトナのお勉強②
突然、さっきの声色とはまったく違う猛の声が聞こえてきた。
あまりにも真剣な声に、あたしは身体中を強張らせる。
「みんなに会って一緒にご飯でも食べて、近況について語り合いたかった。そんな些細な理由でもダメ?」
「猛…」
「俺は光輝くんが居なくなってから、正直言って心細かった」
…初めて聞いた、猛の本音。
本当は猛、寂しかったんだ。
気軽に話せる相手を失って、心細かったんだ。
「でもそんな時、姉ちゃんのお陰で、蘭さんや冬馬さん、隼人さんと知り合える事が出来たんだ。俺にとって大事な人達と一緒に過ごす事は、いけない事か?」
「猛…」
そんな事を考えていてくれているなんて、思ってもみなかった。
何年経っても、やっぱり猛は猛。
人を思いやる気持ちは、変わってないんだね。
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